
奈良県山添村では、水車による小水力発電の取り組みが行われており、先般(平成28年4月24日(日))に同村を訪問し、同村関係者、吉野小水力利用推進協議会の方々と設置候補場所の視察、設置に向けた情報・意見交換を実施しました。
その後、同村で設置場所の最有力候補が絞り込まれ、この度、設置に向け、実際の水車の製作・設置場所の再検証等を目的とした水車発電ワークショップに参画するため同村的野地区を再訪問しました。
これまで吉野町で水車発電に取り組まれてきた吉野小水力利用推進協議会の方から、自転車ホイールを活用した手作り水車について説明を受け、参加者全員が真剣な眼差しでホイール水車の製作に取り組みました。
本校の池田助教からは、専門的見地から蓄電池への効率的な充電に向け整流回路を構成するコンデンサ容量についての留意点、発電機の大きさや水量・水流等様々な条件と整合したきめ細かな整流回路設計の重要性等についてアドバイスがありました。
参加者の努力が結集し、設置するホイール水車が完成しました。
早速、水車を持って設置予定場所へ行き、設置方法等について検証しました。
流水量は豊富で、あとは水車の軸受け台をどう設計し設置するか、現場の水路に適合した検討が必要となりました。
現場の水路は左右の壁の高さが異なるなど複雑な構造になっており、水路を正確に計測し、どのような軸受け台の構造が良いかについても活発な意見交換を行いました。
水車発電機を通じて地域が団結し、目的に向かって一丸となって取り組まれている現地の皆さんに接し、地方創生に向けた素晴らしい活力を感じました。
今後も奈良高専は技術的側面からお役に立てるよう引き続き連携を深めてまいります。

小水力発電による地域活性化を試行して参ります(2016年4月28日掲載)

水車設置に向け具体的な準備が進んでおります(2016年7月15日掲載)