奈良工業高等専門学校

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校長挨拶

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校長 近藤 科江
President Shinae KONDOH

 奈良工業高等専門学校(奈良高専)は、1964年4月1日に我が国の高度経済成長を支える科学・技術の更なる進歩に資する技術者を養成する国立高等専門学校(高専)として創立され、2004年4月1日の法人化により独立行政法人国立高等専門学校機構の傘下に入りました。この間、奈良高専で実施してきた実践的エンジニア養成教育は、産業界のみならず研究・教育でも貢献する人材を輩出し、その成果は高い評価を受けてきました。就職率は大学などの他の教育機関と比べても極めて高く、毎年ほぼ100%希望の企業に推薦で合格しております。

 奈良高専では、中学校卒業後5年間の本科、その後2年間の専攻科が設置されています。専攻科で所定の条件を満たせば「大学改革支援・学位授与機構」より学士(工学)の学位が授与されます。本科では一般教育科目と専門教育科目をバランスよく学習し、年次進行とともに専門教育科目、実験・実習の時間が増えるカリキュラムを実施し、5年次になると教員の指導のもとで少人数制の卒業研究が行われます。在学中には大学受験がなく、各種競技会やスポーツ大会に打ち込むことができ、豊かな人間形成に繋がります。現在は卒業生の約6割が、本校の専攻科に進学、または大学学部の3年次に編入してより高度な技術者を目指しています。また、進学した者の多くは大学院に進学し、専門性を深めて創造的技術者・研究者として活躍しております。

校門の写真.JPG

 高度で緻密なものづくりで世界有数の経済大国になった日本は、今、歴史的岐路に立たされています。複雑化した国際経済秩序の中で生き残りをかけて、新たなものづくり技術により、輸入資源に頼らず高品質・低環境負荷の素材や製品を生み出す新たな産業を創成する必要があります。さらに、国際的競争が激化するグリーン、デジタル、量子など様々な技術開発競争に打ち勝つための人材育成が急務です。高専の5年間の体系的で柔軟な教育システムを活用することで、社会や産業界のニーズに沿った人材育成を目指すことができます。最新の研究成果を技術開発に利用し、これまでにはない高機能・高性能製品を創り出すシステムを担う創造的技術者の養成には、社会的情勢や学生の個性に合わせて多様な進路が選択できる高専の教育システムが有効と考えます。

 奈良高専は来年創立60周年を迎えます。さらなる高度化・特色化を目指し、これまで正課の工学教育に加えて、正課外にグローバルエンジニアリーダーや女性エンジニアリーダーの養成のための二つの教育プログラムを実施してきました。この取り組みは、産業のグローバル化や異分野の技術の融合複合化に伴い社会が求めるエンジニア像が変化していることに着目した活動の一環で、多様な担い手が集まるダイバーシティ環境で、協働して新たな価値を創造できるエンジニア養成を目指したものです。今後、少子化対策として、更なるグローバル化や多様性の推進、および個の力を最大限に発揮できる環境(ダイバーシティ&インクルージョン、D&I)の整備が求められます。奈良高専での学びの中で、自然にD&Iの重要性を認識し、次世代のエンジニアリーダーに求められるコミュニケーション力・状況判断力などを身につけられる教育の場を提供するために、継続的な取り組みを続けていくつもりです。

 今後とも、本校の教育・研究に対してご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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