2026年2月13日(金)、奈良高専 物質化学工学科3年生が、産業技術総合研究所(産総研)関西センターにおいて、小型電池製造実習を受講しました。
本実習は、関西蓄電池人材育成事業の一環として実施されたもので、国立高等専門学校機構が推進するCOMPASS(蓄電池分野)事業の協力校として、本校が参画している取り組みです。電池開発の最前線で研究が進められている産総研の環境のもと、学生たちは実際にリチウムイオン二次電池の試作に挑戦しました。
■ 実習内容と学生の様子
実習では、電池材料の基礎や構造に関する講義を受けた後、小型リチウムイオン二次電池の組立てを体験しました。自ら試作した電池を用いて、
・ミニ四駆を走行させる実験
・小型モーターで羽を回転させる実験
・電子オルゴールを作動させる実験
などを行い、電池がエネルギーとして"かたち"を持って社会に機能する瞬間を体感しました。特に、試作電池でミニ四駆が勢いよく走り出した瞬間には、実習室内が大きな歓声に包まれました。学生たちは真剣な表情で作業に取り組みながらも、成果が目に見える形で現れることに強い達成感と感動を覚えている様子でした。
■ 電池の中に詰まった「多様な技術」
講義では、身近な電池の内部に、材料科学、電気化学、熱力学、輸送現象、加工技術など多様な学問分野が融合していることが紹介されました。
学生にとっては、日常的に使用している電池が高度な科学技術の結晶であることを実感する機会となり、将来の進路や研究分野への関心を深める貴重な学習機会となりました。
■ 奈良高専におけるGX人材育成との連携
奈良高専 物質化学工学科では、
・3~4年次「物理化学Ⅰ・Ⅱ」
・5年次「基礎電気化学」
・3年次「物質化学工学実験Ⅲ」
といった専門科目と連携し、理論と実践を往還する教育を展開しています。
今回の実習は、教室で学ぶ熱力学・電気化学の理論と、実際の電池設計・製造プロセスとを接続する重要な位置づけにあり、将来の日本を支える蓄電池分野のGX(グリーントランスフォーメーション)人材育成につながる取り組みといえます。
今後も本校では、産学連携を通じた実践的な学びを深化させ、次世代エネルギー社会を担う技術者・研究者の育成に取り組んでまいります。
小型電池製造実習の様子

