再エネ等の入力エネルギーをより有効活用することを目的に、機械的な回転力でエネルギー変換する機構について、従来、変速比が固定されている増速機を無段変速化する新たな方式の機構へと改良する。新たな無段変速機構とは、立体カムにより左右に揺動運動するラックをピニオンの回転運動に変換するものであるが、その回転量が立体カムの軸位置で変化するものである。
本機構の核となる立体カムは、軸の中心と円板中心が一致している上部では、立体カムが回転しても、円周に接触しているボール付きラックは左右に動かない。しかし、軸の中心に対し、円板が偏心している下部ではボール付きラックが立体カムの変動に合わせて、左右に揺動する。このラックの揺動で回転するピニオンの軸にフリーホイールを入れ、一方向にだけ回転を制御する。ラック&ピニオンはカムの左右に独立して2セットあることから、ラックが右へ移動した時は、右側のピニオンだけが回転し、ラックが左へ移動した時は、左側のピニオンだけが回転する。つまり、右側と左側のピニオンの組み合わせで1回転の動作を連続することになる。なお、現状の技術として、立体カムを上下に移動する方式に遠心調速機構を用いているが、この方式は用途により、変更される。また、出力軸の回転を等速化するため、非円形歯車の組み込みを検討している。
螺旋型風車と組み合わせた垂直軸小型風力発電機
岡田 昌樹(おかだ まさき)researchmap
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電力を用いずに,メンテナンスが容易な見えるメカニカル機構にこだわったエネルギー関連機器の開発に取り組んでいる。温故創新で,SDGSに貢献していきたいと思っている。
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特許2008-297222 一対の非円形歯車の輪郭形状を生成する方法,プログラム及び装置