K-§MART SEEDS集寒冷地の冬季間に良質な堆肥生産を図る発酵管理システムの開発

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概要

十勝地域の冬季間の発酵環境の最適化を目指し,曝気・攪拌制御,進度確認のための温度,湿度,pH,色調等についてIoTを活用し,AIにより進度確認を行い過酷な環境下の合理化を進める発酵管理システムを開発する.研究開発の概要

従来技術
寒暖の差が60℃近く差がある地域においては,年間を通じた均質な堆肥の生産が難しく,特に冬季間における開放系堆肥舎では未熟堆肥が生産される事になり,これらの使用は環境汚染問題を引き起こしている.
優位性
IoTを活用し,温度,水分(湿度),pH,色調等の複数の観測データを総合的に取得し制御する堆肥化管理システムは新規性が有る他,経験や知識が無くとも誰でも良質な堆肥の生産が可能になる.

特徴

家畜排泄物は,肥料として有効な3要素,有機物等を多く含むことから,これらを利用し発酵生産された堆肥には土壌改良効果が有り,良質な土づくりに欠かせないものである.北海道内では酪農の規模が大きく,必然的に家畜排泄物の発生量が多くなり,これらの堆肥化処理が年間を通じて均等に進めば堆肥の農地への順当な利用が見込まれる.十勝地域のような寒冷地の冬季間に最適な堆肥発酵制御技術を確立することで,農業従事者が良質な堆肥を大量,かつコンパクトに生産できることは社会に大きなインパクトを与え,その波及効果は大きい.堆肥としての水分含量が適度(40〜50%) 腐植臭,家畜排泄物臭が発生しない 病原微生物や衛生害虫の死滅,発生予防,夾雑種子の失活 易分解性有機物の消化促進 土壌の物理的性質の改善

実用化イメージ・想定される用途
・大規模な堆肥製造システム
・寒暖差が60℃以上の冬季厳寒の地での堆肥化
・センシングシステムを補完する専用プローブ
・画像データ,光学データからの堆肥化進行状況の把握
実用化に向けた課題
・AI技術を活用してシステムの最適化
・データサンプリング回数
・季節変動データのサンプリング
・外乱の排除技術

研究者紹介

岩波 俊介(いわなみ しゅんすけ)researchmap

苫小牧工業高等専門学校 創造工学科 教授

研究者からのメッセージ

当研究室では,食品加工,発酵を研究する傍ら,環境問題の解決に向けてブルーカーボンの利用,非接触計測技術の開発などを行っています

研究キーワード

発酵

環境

堆肥化

寒冷地

コンパクト化

省人化

知的財産権

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