K-§MART SEEDS集多量の水素侵入下における炭素鋼の水素脆化特性評価

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  • 多量の水素侵入下における炭素鋼の水素脆化特性評価 西口 廣志 SEEDS集

概要

ねじり予ひずみを用いることで、30 mass ppm程度の多量の水素侵入状態において強度試験を実施することができました。研究開発の概要

従来技術
従来炭素鋼には数 mass ppm程度しか水素侵入をすることができませんでした。そのため、水素による強度特性への影響は比較的小さい報告がなされてきました。
優位性
本研究により、多量の水素侵入状態を入れて引張特性や疲労特性を調査してきたので、より厳しい状態での水素の影響を明らかにすることができました。

特徴

九州大学などで行われている高圧水素ガス中での引張試験によると、延性が極端に低下する結果が得られています。また疲労き裂進展試験では30倍を上限値として加速するといった報告がなされています。こうした内容は本校で大気中で実施された多量の水素侵入状態における炭素鋼の強度特性に関しても同様な結果が得られております。もし今後の研究によりこれらの研究の整合性をとることができれば、高圧水素ガス中の強度特性を比較的低コストで大気中の水素チャージ試験片で評価することが可能になるかもしれません。

実用化イメージ・想定される用途
・高圧水素ガス中における強度設計など
実用化に向けた課題
・本研究と高圧水素ガス中での実験の間における整合性を明確化

研究者紹介

西口 廣志(にしぐち ひろし)researchmap

佐世保工業高等専門学校・機械工学科・准教授

研究者からのメッセージ

本校ではこのような強度試験のほかに水素侵入防止膜の開発や水素利用機器の開発などを実施しております。もしご興味があられる方はメール等いただき、詳細なご説明をさせていただきたく思います。

研究キーワード

水素脆化

知的財産権

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