K-§MART SEEDS集光アップコンバージョン色素系含有光エネルギー変換フィルム

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概要

色素系光アップコンバージョンとは励起状態色素の二分子反応により長波長光を短波長光に変換する方法である。本研究では、新規合成有機色素を近赤外光吸収増感剤として、種々の発光剤色素と組み合わせ、高効率で近赤外光から可視光へ変換可能な新規光アップコンバージョン系を構築し、波長変換素子としてその実用化を検討する。研究開発の概要

従来技術
増感剤色素と発光体色素を組み合わせた三重項-三重項消滅(TTA)を用いる方式の色素系は、主に溶液系での観測であり、近赤外域では波長変換効率が1%以下。
優位性
色素系で約800nm以上の近赤外光を高効率で可視光に変換する固体膜材料系は現在まで存在しない。

特徴

色素系光アップコンバージョンとは励起状態色素の二分子反応により長波長光を短波長光に変換する方法である。近赤外光を可視光に効率よく変換できれば、太陽電池や水の可視光分解(水素エネルギー製造)の効率を向上でき、光医療・診断やバイオイメージングへの応用も期待できる。
光アップコンバージョン色素系含有多分岐共重合体複合膜の研究開発 光アップコンバージョン色素系含有(高分子/液晶)複合膜の研究開発
研究関連設備

実用化イメージ・想定される用途
・太陽光発電の高効率化
・光触媒の高効率化 水から水素の製造
・光医療 がん細胞診断蛍光プローブ
実用化に向けた課題
・光アップコンバージョン効率の改善
・主に溶液系での観測であり、
(1)実用化のためには固体フィルム化が必須
(2)溶存酸素脱気処理なし大気化光UC蛍光発光の実現
(3)これまで活用できなかった低いエネルギーの波長の近赤外光を高いエネルギーの紫外・可視光に光UC効率10%以上に変換する材料系の開発

研究者紹介

山根 大和(やまね ひろかず)researchmap

hyamane(α)kct.ac.jp(α)を@に置き換えてください

研究者からのメッセージ

デバイス化として実用化するには、リキッドステートでなく薄膜化によるソリッドステートでの利用が望まれるが、研究者らは高分子溶液への単純混合や真空蒸着といった方法ではなく、ハイパーブランチコポリマーを利用したフィルム化法を構築し、溶液UC色素系よりも強いUC蛍光強度の観測に成功している。また、これまでに有機薄膜太陽電池の高効率化の研究も行っており、色素評価、フィルム化、デバイス評価を一貫して行える。

研究キーワード

光アップコンバージョン

色素系

波長変換素子

エネルギー変換素子ン

知的財産権

特願2017-065789, 特開2018-168257
特願2018-151614, 特開2020-026477

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