薄膜太陽電池の多くは、毒性のある材料や高価な材料が使用されています。このような背景から、毒性が低く、安価で、豊富に存在する元素で構成される薄膜太陽電池用材料の開発が求められています。本研究では、環境低負荷型太陽電池用材料の開発に取り組んでいます。
①非鉛ペロブスカイト太陽電池用材料の開発
従来のペロブスカイト太陽電池(例:CH3NH3PbI3)に含まれる鉛(Pb)の毒性が環境保全の観点から問題視されてます。そこで、Pbの代わりに毒性が低く、安価で、豊富に存在する元素に変えた太陽電池用材料を開発し(図(a))、太陽電池用材料として有効であることを実証しました(図(b))。
②低毒性多元系化合物半導体の開発
多元系化合物半導体は優れた電気・光学・熱電特性を示す一方で、レアメタルや毒性のある元素が用いられていることがあります。そこで、毒性が低く、安価で、豊富に存在する元素を用いた化合物半導体を開発することで、太陽電池のみならず、さまざまな半導体デバイスへの展開が期待できます。
白幡 泰浩(しらはた やすひろ)researchmap
香川高等専門学校 一般教育科(詫間) 助教
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