お知らせ

【長岡高専】『エンジニアリングデザイン演習』を実施しました

更新:2022年09月28日

長岡高専専攻科の「専攻科特別実験」(1年次必修)において実施されている『エンジニアリングデザイン演習』に、GEAR拠点・協力校(長岡、奈良、苫小牧、和歌山、米子、都城)6校が課題提供者として課題解決に向けた立案からプロトタイピングのメンターとして参画し、授業を実施しました。


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企画立案中の様子


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企画発表会(現地・オンラインハイブリッド開催)


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成果発表会の様子(太陽電池×ランドセル)


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成果発表会の様子(何でもできちゃう!?太陽かかし君)


成果について

長岡高専専攻科の1年「専攻科特別実験」(必修)において実施されている『エンジニアリングデザイン演習』に、GEAR拠点・協力校(長岡、奈良、苫小牧、和歌山、米子、都城)6校が課題提供者として課題解決に向けた立案からプロトタイピングのメンターとして参画し、授業を実施しました。 本授業は、長岡高専の専攻科1年生必修科目として開設されている科目で、製品開発、システム開発の一連のプロセスに必要な会議法、発想法を学び、企画立案の進め方、グループで計画的に仕事を進める方法を身に付けることを目的として半年間にわたり、企業・地方公共団体等から依頼された課題について、全専攻(電子機械システム工学専攻、物質工学専攻、環境都市工学専攻)の専攻横断の異分野融合チームを組んで、各自が本科で学んだ専門知識を生かしながらグループで解決策を導き出します。
 「防災・減災に資する太陽電池の活用」と題して、防災・減災の視点から特に長岡地域(豪雪地域)において太陽電池を普及させるための斬新な利用方法や機能、あるいは、太陽電池を活用した製品の開発をテーマに2グループが本課題に取り組みました。

グループ1:「太陽電池×ランドセル」災害時の電力源として、また導入のしやすさと長期利用の観点から、太陽電池・バッテリ・LED搭載のランドセルに地域ブランドの小国和紙を意匠に取り入れた製品を提案し、プロトタイピングを行うことで、和紙を透過しての太陽光発電の検証なども行いました。
グループ2:「何でもできちゃう!?太陽かかし君」として、畑に設置して獣害防止とともに、災害時に蓄電した電力が使える太陽電池かかしの開発を地元JA様にアンケートや実地試験に協力いただきながらプロトタイピングを行いました。

これらの取り組みと通じて、受講学生からは
「チームで取り組んだ結果、太陽電池の表面に和紙をかぶせるなど、思いもよらない発想が生まれた。ある種の固定観念に囚われていた発想を打破できるような意⾒が出され、最終的に独⾃の製品として形に落とし込むことができた。」
「最初は高機能なカカシ作製を目指していたが、使用者の農家がこのようなカカシを必要としているか疑問を持ち、アンケート調査を行った結果、本当に必要な機能を厳選しプロトタイプに活かすことができた。プロトタイプ作製では苦戦したが、夫々解決案を提案しあい、それらを踏まえて最終プロトタイプをすることができた。」
などの感想が聞かれ、異分野融合メンバによるグループワークや実地調査・プロトタイピングを通じて、新たな気づきを得た演習となりました。

また、令和4年7月22日には、「文部科学省の増子 宏高等教育局長による長岡高専の視察」の際には、授業の様子を見学され、特別実験では直接学生と対話して取り組み内容を尋ねられるなど興味深く視察されていました。

プロフィール

長岡工業高等専門学校 物質工学科
荒木 秀明 教授


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