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高専間連携!研究の架け橋への一歩!奈良高専×和歌山高専

更新:2022年04月25日


GEAR5.0、K-§MARTでは、未来技術の社会実装教育を通じた人材育成を行っており、高専間の垣根を超えた異分野融合型の共同研究を展開しています。
令和4年4月11日から15日と5日間、奈良工業高等専門学校 物質化学工学科 松本充央特命助教が和歌山高専 綱島研究室・舟浴研究室においてイオン液体の合成に関する技術的な情報交換を行いました。また、最終日には、研究室の学生・教員を対象に自身の研究テーマの核になる「光ピンセット」についてセミナーを行いました。
光ピンセットは2018年にノーベル物理学賞を受賞したArthur Ashkin 博士が開発した技術です。

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和歌山高専 綱島研究室にて実験する松本特命助教(手前)

和歌山高専綱島研究室では、イオン液体の合成に関する技術的な情報交換を行いました。
問題意識を共有したことで、今後、共同研究のより一層の加速化が期待されます。


セミナーでは、「光ピンセット」に関して、基礎の原理から応用例まで説明をしました。
聴講者は生物応用化学科の学生であることから、生物化学への応用を意識し、光ピンセットを用いた単一生体分子の力学測定などを中心に紹介しました。
 

 

セミナーの後半では、自身の研究成果の一つである光ピンセットを用いた温度応答性高分子の光捕捉と顕微分光分析( https://www.nara-k.ac.jp/k-smart/seeds_nara_5.html )の内容について更に詳しく紹介を行いました。


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綱島研究室・舟浴研究室学生に講演を行う松本特命助教

『光ピンセット』の原理にもなっている『光圧』は、宇宙開発においても重要視されている概念です。
自身が取り組んでいる研究や実験は一見地味に見えるかもしれませんが、どこで最先端の科学技術に繋がっているかわかりません。
ぜひ、これからも一生懸命取り組んでほしいと締めくくりました。

 

まとめ
セミナー後の質疑応答では、30分程度に渡って学生との活発な議論が展開されました。
高専生のポテンシャルの高さについて再認識しました。
今後も彼ら高専生の教育研究を通して、日本の科学技術の発展に寄与できるよう思いを新たにしました。

未来の高専生へメッセージ
日本の将来の科学技術の発展を支えるのは、若い皆さんの柔軟な発想力です。
高専では10代後半という若いうちから、世界最先端の科学技術に触れることができます。高専で皆さんにお会いできる日を心待ちにしております。
 

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担当教員
独立行政法人国立高等専門学校機構
奈良工業高等専門学校 物質化学工学科 特命助教 松本 充央

 

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