お知らせ

奈良高専『 第4回高専防災コンテスト 』2ndステージへ向けて

更新:2022年01月31日

 

〜「高専を目指す中学生にも読んでほしい」シリーズ④〜

奈良工業高等専門学校(奈良県大和郡山市、校長:後藤景子 以下「奈良高専」)岩田研究室の学生4名は第4回高専防災コンテストにおいて、「災害時用情報通信システムを備えたい!」をテーマに応募しました。2ndステージへの進出が決定し、最終審査会での発表に向けて準備をすすめています。

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左から 岩田准教授 菊田一真さん(本科5年)細見吏さん(専攻科2年)中山淳さん(本科5年)山﨑心さん(専攻科1年)

高専防災コンテスト』とは、高専生が日ごろ培っている技術・知見・柔軟な発想力を地域の防災力・減災力向上に生かそうと、平成30年度から独立行政法人国立高等専門学校機構(高専機構)と国立研究開発法人防災科学技術研究所(防災科研)の共催によりスタートした取り組みです。
書類審査に通過したチームが進出する2ndステージでは、各提案に基づくアイデア検証を行い、成果をプレゼンテーション動画とアイデア検証報告資料にまとめます。2022年2月18日(金)開催予定の最終審査会で発表を行います。
奈良高専からは、2チームが2ndステージに進出しています。

■「920MHz帯無線ネットワークによる災害時用情報通信システム」でエントリーしている、プロジェクトリーダーの奈良高専 情報工学科 5年 菊田一真さんにお話を聞きました。

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災害時用情報通信システム(左側の避難所で入力した情報が右側の避難所から取得可能な様子)

 

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災害時用情報通信システム(いずれかの経路が使用不可となっても他の経路を使用した通信が可能なメッシュ型ネットワーク)


応募動機
自分自身が持っている技術、無線技術を活用し、どう活かせるかを考えていたのがスタートです。岩田先生から「防災コンテスト」の存在を教えて頂きました。実際に、どう活用出来るかと考える時に、メンバーに声を掛け、一緒に考えてもらうところからスタートしました。
コンテストに向けては、チームで楽しく、ワイワイがやがやといった雰囲気で取り組んでいます。

課題
近年、災害時にインターネットがパンクする状況があり、本当に必要な時に使えないことを問題に感じました。その中で申請や免許がなくとも使用可能な920MHz帯無線ネットワークを利用し、災害時用情報通信システムが作れないかと取り組んでいます。市町村等で共有できるシステムを作り出すことを目標にしています。

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 アンテナを取り付けたパイプを持って測定を行う(県立民俗博物館にて)

検証内容
奈良高専に隣接する県立民俗博物館の敷地を利用し、検証を行っています。無線技術を地方自治体などの公共に役立てたいと考えており、建物や木々も沢山あるので、かなり実際の状況に近いロケーションで電波が届くかを検証出来ています。
また、メンターさんが、近隣の市町村とミーティングをする機会を設けてくださり、実際に活用する時の問題点などを洗い出したいと考えています。
 

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近隣自治体とリモートミーティング

2ndステージへの意気込み
無線技術を活用して防災に活かせるものを作っていきたいと思っています。自分自身の技術がどのように役に立つかが楽しみです。

プロジェクトリーダー菊田さんから中学生へメッセージ
小学生の頃からゲームを作りたいと思い、プログラミングに出会い、現在は情報の中でもネットワーク系で働いていきたいと思っています。「やってみたい!」「おもしろそう!」「好きだ!」と思う人に向いていると思います。出来ないからと諦めずに、その気持ちを大切に持ち続けることが必要だと思います。勿論、クラスに1人か2人は出来る人はいますが、入学してから学んでいる人が大半ですので安心してください。

担当教員
独立行政法人国立高等専門学校機構
奈良工業高等専門学校 情報工学科 准教授 岩田 大志

岩田先生から未来の高専生にメッセージ
高専ではコンテストを通じて社会に役立つ技術を楽しく学ぶこともできます。
ぜひ高専に入学してもらって、社会に役立つ技術を一緒に開発しましょう!

岩田先生からプロジェクトリーダー菊田さんへ
菊田君は、岩田研究室に入った当初から、かなり通信に興味を持っており、通信などインフラ関係の仕事にも就きたいと考えていました。
防災コンテストは、「自分の技術力を身に着ける」「人間関係を広める」という目標をもって始めたと思いますが、
最初に考えていたよりも、学校外の多くの関係者と協力して開発を進めるなかで、プロジェクトが大きくなっていると感じています。
今までに培ってきた技術をベースにより良いものを作成できるよう、頑張りましょう。
 

 

 

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