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奈良高専 専攻科生 第89回電気化学会 優秀学生講演賞受賞『LDHを電解質としたAFCの発電特性とイオン伝導機構の検討』

更新:2022年04月28日

~ 高専を目指す中学生に読んでほしいシリーズ⑥ ~

奈良工業高等専門学校、山田研究室 物質創成工学専攻科生の宇賀正紘さんは、公益社団法人電気化学会において、「LDHを電解質としたAFCの発電特性とイオン伝導機構の検討」で、見事、優秀学生講演賞を受賞しました。
 

 

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優秀学生講演賞を受賞した宇賀正紘さん

 

受賞大会

学会名:電気化学会 第89回大会 
開催日:2022年3月15日~17日
会場名:オンライン開催

 

講演内容

「LDHを電解質としたAFCの発電特性とイオン伝導機構の検討 」
高性能な電池材料として注目されている層状複水酸化物 (LDH) について発表しました。
主に「LDHが高性能である理由の解明」と、「LDHを使用した電池の性能評価」についての研究報告を行いました。

 

受賞について

学会発表のお話を頂いたときは「ぜひ、参加したい!」と思いました。今まで学会の発表を何度か経験しており、その場がとても勉強になるので好きです。実際に研究について質問することもできるので。
でも、今回の発表には納得できていないことも多く、さらに研究を深めたいと思っています。発表の仕方についてもまだまだ改善の余地があり、勉強していきます。
色々な課題が見つかった受賞になりました。嬉しいというより、次のステップにつながったと思います。

 

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山田研究室にて

 

研究とは

最初は「ひらめいた!」という思いで実験を行っていました。しかし、思ったような結果が出ないという経験から、しっかり論文を読むことにしています。まず、同じ実験をやってみて、思い通りにできたり、または、全く違う結果になったり。
そこから考えることが面白いと感じています。
今では必ず、自分の実験に役立つものを選んで、1日に1報以上は読むようにしています。

 

高専に入学したきっかけ

小学生くらいから母がロボコンのファンで一緒にテレビで見ていたのが、まず、高専を知ったきっかけにはなりました。
中学では化学が好きな教科でした。また、自立して生活したいという気持ちも持っていました。地元に囚われて進路選択をすることなく、広い世界を見たり、知ってほしいという母の考えも背中を押してくれました。頑張れば通えないこともありませんが、寮生活もあることが決め手にはなり、奈良高専に進学したいと思いました。

 

中学生へメッセージ

地元にこだわらずに、好きな分野があれば高専を選んでほしいと思います。
そして、自主的に勉強できる人は向いていると思います。嫌々塾だけで勉強している人にはあまりお勧めできません。
かといって、自分は周りについて、一緒に勉強するタイプなのですが...

 

これからの進路について

大学院に進学したいと思っています。
最初は進学に対して、少し安易な気持ちも持っていました。
ですが、大学院に進学している先輩から、「大学院まで行くのに研究をしっかりしないと意味がない!」と言われました。今は、今後のことを真剣に考え、研究を熱心にしている大学院を探し、目指しています。
高専では「研究」は一人前にできるように頑張っています。その力を最大限に生かして、大学院で積極的に研究に取り組んでいきたいです。
大学院進学の前に、論文を書いているところです。英語能力の向上になるし、実験をし、考えをまとめる事ができるいい勉強になっています。

 

担当教員

奈良工業高等専門学校 物質化学工学科
山田裕久 准教授
 

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