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科学教室 「いこまっこチャレンジ教室『ペーパークラフト分子模型でフラーレンを作ってみよう』」(令和5年10月1日 於 生駒市)
令和5年10月1日(日)、生駒市との学市連携協定事業の一環として、いこまっこチャレンジ教室with奈良高専「ペーパークラフト分子模型でフラーレンを作ってみよう(物質化学工学科担当)」を生駒市コミュニティーセンターで開講し、生駒市内の中学1~2年生5名が参加しました。
物質化学工学科 宇田亮子教授が講師を務め、専攻科の補助学生スタッフ5名と以下の内容で実施しました。
①概要説明・スタッフ紹介:
最初に、受講者やスタッフの緊張を和らげるため、科学研究を1枚のアート作品として表現したカバーアート(学術誌表紙)について紹介を行いました。今回の教室に持参したのは、生駒市かつ炭素分子にちなんだ作品で、「高山竹あかり」がモチーフになっている美しい作品です。
続いて、講師およびスタッフが自己紹介を行い、今回表現する炭素の分子構造について、概要説明を行いました。
②分子模型作り:
ペーパークラフト製作に慣れるため、まずはメタンや水などの比較的少ないパーツで表現できるもので練習した後、少しパーツを増やして黒鉛(鉛筆の芯)の分子構造(グラフェン)の一部を製作しました。
そして、いよいよフラーレンです。フラーレンは五角形と六角形が組み合わさったサッカーボール状分子で、炭素60個からできています。炭素60個版はかなりの製作時間となるため、今回五角形だけで球を作るC20フラーレン製作としました。炭素が20個、結合30個と言ってもかなり集中しての作業が必要となり、受講者の皆さんは学生スタッフと協力しながら組み立てを進めていきました。完成したフラーレンはペーパークラフトでも、丈夫な構造であることは皆さんにも実感いただけたのではないかと思います。皆さん美しい球状のフラーレンを完成させていました。
③まとめ:
教室の最後には、フラーレン分子やナノカーボンに関するまとめを行い、受講者全員に修了証書とともに、炭素60個版フラーレンのパーツをお土産としてお渡ししました。
是非、学校やクラブ活動等の合間を縫って、炭素60個版に挑戦して欲しいと思います。また、11月には一般の方も参加可能な「高専祭」を開催しますので、是非奈良高専へ遊び、学びに来てください!
今回の教室実施にあたっては、本ペーパークラフト分子模型「PuzMol」考案者の千葉工業大学工学部山本典史教授にパーツの提供等全面的にご協力いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。