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平成30年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコース実施の様子(第10回)
【11月18日】
名古屋大学 未来・材料システム研究所 附属未来エレクトロニクス集積センター 山本 真義 教授にお越しいただき
「車載用パワーエレクトロニクス技術最前線~日産リーフの分解に見る次世代車載用パワエレ技術の未来~」
と題して特別講演を実施いただきました。
外国勢との競争にさらされる日本企業の技術的、ビジネス的課題、将来の展望にも触れて、
パワエレ全体のイメージを分かりやすく解説いただきました。
極めてシビアな環境で日本企業が勝ち残るために何が必要か力説され、
身近な製品においてどう使用されているかを具体的に示していただきパワエレ技術を分かりやすく解説いただきました。
講演後、受講生からの質問に丁寧に回答いただきました。
引き続き、テレダイン・レクロイ・ジャパン株式会社より鳥越 大 様にお越しいただき
「最新の計測機パワエレ解析手法」と題して特別講演をいただきました。
講演後、受講生からの質問に丁寧に回答いただきました。
引き続き、受講生は互いに相談、確認しながら熱心にIHインバータの製作と評価に取りかかっています。
完成品をお手本とし、受講生は補助員にアドバイスを受けています。
余談ですが、IHで温められたコーヒー缶はアツアツでじっと手に持てないくらい加熱されていました。
組み上がった回路を通電させて検証しています。トライアンドエラーの繰り返しでの地道な作業ですが、
受講生は根気強く取り組んでいます。
石飛准教授より、これまで講義で学習してきた内容の振り返りがありました。
パワエレ技術は日本の技術・産業を支えるだけでなく、国そのものを支える極めて重要な技術であることが理解できました。
なお、今回の実習で完成まで至らなかった方のために平成30年12月1日(土)に補講を実施します。
開始時間等、詳細は追って連絡いたします。
10回の講義、半年間本当にお疲れ様でした。受講生の皆様の努力が実り、今後のお仕事にお役にたてましたら幸甚です。
皆様の益々のご活躍をお祈りしております。
平成30年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコース実施の様子(第9回)
【11月11日】
第9回は、いよいよIHインバータの製作に2人1組で取り組みます。
冒頭、服部特命助教より製作にあたっての事前説明がありました。
その後、受講者は、製作に必要な部品をチェックし、部品を集めました。
まずは、製作説明資料をもとに回路の設計に取り組みます。
必要に応じ、教員・学生がサポートしています。
次は、設計に沿い、製作です。細かな部品を丁寧に半田ごてで基板に装着していきます。
テスターを使い、チェックを繰り返しながら進めていきます。
服部特命助教が資料の補足説明を行い、受講者からの質問にも適宜対応しています。
2人1組のペアが連携しながら製作を進めています。
最後に、オシロスコープを使って製作した回路のチェックです。
本日はゲート駆動回路までの製作でした。 これで第9回も無事に終了しました。受講生の皆様お疲れ様でした。
平成30年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコース実施の様子(第8回)
【10月28日】
服部特命助教の講義で始まりました。IHインバータの設計・製作の流れを説明しています。
安全動作領域について解説しています。
石飛准教授にバトンタッチ。ソフトスイッチングの解説をしています。
PSIMを使ってゲート駆動回路のシミュレーションを解説しています。
振り子やエアロバーを使って波形が収束するイメージを解説しています。
次回の製作に向けて、電子部品の選定をします。受講生が描く電子回路に合わせた性能・容量を
考えて選定する必要があり、なかなか頭を使う作業です。
服部特命助教が、使用する電子部品の取扱及び注意点を解説しています。
石飛准教授、服部特命助教は受講生からの質問・相談に丁寧に対応しています。
次回はいよいよ製作に入ります。ホットコーヒーを温めることはできるでしょうか。
第8回終了。皆様お疲れ様でした。
平成30年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコース実施の様子(第7回)
【10月21日】
服部特命助教の講義でスタートです。半導体デバイスの駆動技術(ゲート抵抗、絶縁処理、ブートストラップ)等を
説明しています。
受講生は、ブートストラップ回路をPSIMで作成し、シミュレーションをしています。
PSIMでブートストラップ回路を作成したものを服部特命助教が解説しています。
IHインバータの設計・製作実験にあたり、服部特命助教が概要説明しています。
受講生は、配線をペットボトル(下半分)に巻き付けコイルを作成し、LCRメーターで測定し各パラメータを取得しています。
このパラメータを基準に受講生自ら電子部品を選択し、電子回路を組んでいきます。
服部特命助教の解説を挟み、受講生のペアで電子回路の設計、電子部品の選択について話し合っています。
第7回の講義終了。皆様お疲れ様でした。
平成30年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコース実施の様子(第6回)
【10月6日】
前回の実験の続きで、本日の講義が始まりました。
受講生は協力しながらテキパキと実験を進め、電圧、電流値、波形の取得を進めています。
石飛准教授の講義。ダイオードを使った回路について説明しています。
PSIMで動作確認のシミュレーションをしています。
整流回路、RC回路、平滑キャパシタ、リプル電圧等の講義。
服部特命助教の講義。スイッチング特性、ソフトスイッチング、半導体の駆動技術等について説明しています。
石飛准教授の講義。ゲート駆動回路、半導体スイッチの駆動手法、ブートストラップ回路等の説明、
モード解析法による回路の動作解析等、使用されている製品の実例を交えて説明がありました。
第6回目の講義終了。皆様お疲れ様でした。
平成30年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコース実施の様子(第5回)
【9月9日】
石飛准教授の講義が始まりました。瞬時等価回路を用いたダイオード回路と振動回路読解術の説明です。
PSIMを使ってダイオード回路のシミュレーションを行います。
ここではPSIMによるシミュレーションの結果を元に説明しています。
服部特命助教にバトンタッチしました。それでは実際にダイオードの特性を、実験を通して確かめていきます。
実験も2度目なので、受講生は協力しながらテキパキと電圧、電流値や波形の取得を進めていきます。
実験で取得した実験データを説明しています。
続いて、MOS FETの駆動実験について概要説明しています。スイッチの駆動はパワエレの要なので、
念入りに行います。
MOSFET駆動実験の様子。
ダブルパルス回路の実験の様子。
第5回目の講義終了、皆様お疲れ様でした。
平成30年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコース実施の様子(第4回)
【8月26日】
第4回講義は冒頭、石飛准教授より本日の講義メニューの説明から始まりました。
(石飛准教授による「本日、主に何を取得するのか」の説明の様子)
その後、具体的な講義に移り、まずは、前回の復習を兼ねて「瞬時等価回路を用いた回路読解術(基礎編)」についての講義が行われ、受講者各自がノートPCを使いシミュレーションを行いながら回路の読解術を学びました。
(瞬時等価回路を使った回路解析に取り組む様子)
ノートPCを使ったシミュレーションでは、適宜、教員・補助員がサポートを行いながら、微分方程式やラプラス変換を使わず感覚的レベルで回路を読む手法について学びました。
(PCを使ったシミュレーションに取り組む様子、教員・補助員によるサポートの様子)
また、演習問題にも取り組み、受講者各自が自身の習得度合を確認しました。
(演習問題に取り組む様子、石飛准教授による解答説明の様子)
後半の講義は、「瞬時等価回路を用いた回路読解術」の応用編です。
“回路は簡単にして考える”ことを主題目に、モデリング(等価回路変換)に必要な基礎理論として「重ね合わせの定理」、「テブナン・ノートンの等価回路」について学びました。
(石飛准教授の講義の様子)
最後に、初期値をもつキャパシタ、インダクタの合成についても学びました。
(石飛准教授の講義の様子)
これで第4回も無事に終了しました。受講生の皆様お疲れ様でした。
平成30年度スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコースの実施の様子(第3回)
【8月19日】
第3回講義は、石飛准教授の講義で始まりました。まずは前回の復習です。
電気回路の回路素子(デバイス)についての確認です。その中で、今回は三大電気素子(R(抵抗),C(キャパシタ、
コンデンサ),L(インダクタ、コイル))を中心に解説がありました。
まずは、抵抗についてです。解説があった後、実験を行いました。
抵抗は定格電力を超えると発火してしまいます。その危険を確認するため、今回、定格電力を超えた電力を流し、
抵抗を燃やしたり、導線(抵抗が存在している)を破断させる実験を行いました。引き続き、キャパシタについての解説です。キャパシタを分解して内部を確認しました。
また、電解キャパシタの極性を逆にし、キャパシタを爆発させる実験も行いました。ブレッドボードを作った回路とオシロスコープ等を用いてキャパシタの特性を確認する実験。
インダクタについての解説。その性質について説明があった後、再びブレッドボードやオシロスコープ等を用いて
インダクタの特性を確認したり、インダクタとキャパシタを組み合わせるとどうなるのかといった実験を行いました。最後に、瞬時等価回路という回路を用いての回路解析について解説があった後、配布された解析の問題に各自で挑戦し、
本日の講義は終了。今回も座学・実験・解析と幅広く取り組んでもらいました。
皆様、お疲れ様でした。平成30年度スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコースの実施の様子(第2回)
【7月22日】
第2回講義は、石飛准教授の講義で始まりました。前回の回路シミュレータPSIMの復習で、フライバックコンバータ
の動作確認を行います。スタッフは、受講生をサポートをしています。
教科書に載っていない奈良高専の独自手法、モード解析法についての講義です。
モード解析法を練習用紙を使って作図し、回路動作を追っていきます。
パワエレの波形取得に必須のデジタルオシロスコープの使用方法についての講義。
テレダイン・レクロイ・ジャパン株式会社様にその基礎と応用を講義いただきました。
座学の後に、機器の実演・解説もしていただきました。
2回目終了。次回は実験です。暑い日々が続きそうですが、皆様ご自愛ください。お疲れ様でした。
平成30年度スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコースの実施の様子(第1回)
平成30年度で3年目を迎えました「パワーエレクトロニクス技術に関する人材育成事業の展開/スイッチング電力
変換機器の開発」の「ベーシックコース」が平成30年7月8日(日)より始まりました。本ページで講義の様子等を
ご紹介いたします。
【7月8日】
開講にあたって、電気工学科 石飛 学 准教授、服部特命助教、奈良高専NEDOスタッフ、
ご協力いただいている大阪府立大学高専 川上 太知 先生及び研究室学生のみなさん、
受講生の皆さんより自己紹介がありました。和やかな雰囲気の下、講義スタートです。
石飛准教授の講義風景
2人1組でテスターを使って、普段何気なく使用しているACアダプターの外装を外し、内部の基板配線をチェックし
ノートに回路図を興しています。受講生はお互いに協力しながら進めています。
石飛准教授をはじめスタッフでサポートをしています。
実習後の石飛准教授の説明、パワーエレクトロニクスの概要について学びます。
続いてMywayプラス株式会社から販売されている回路シミュレータ「PSIM」を使った実習です。
まずは、シミュレーションの使い方に慣れていただきます。
第1回目終了。皆様お疲れ様でした。まだ始まったばかりですし暑い日が続きますが、
引き続きよろしくお願いいたします。
平成29年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコース実施の様子(第10回)
【10月15日】
第9回に引き続きSEPP回路製作を行いました。IHヒーターで缶コーヒーを温めることができれば実験
成功です。
SEPP回路製作の様子。受講生が協力しあって実験を進めています。補助員も受講生の質問に答えて
います。
オシロスコープでSEPP回路の電流波形が設計どおり出ているか確認しています。
缶コーヒーは見事温まり実験成功です。
名古屋大学未来材料・システム研究所附属未来エレクトロニクス集積センター教授の山本真義先生の
特別講演会を行いました。
現在産業界から求められているパワエレ技術について、異分野、周辺技術を理解した上で完成製品の
ニーズを満たすことであり、広い視野に立って研究開発を進めること重要であることを勉強しました。
テレダイン・レクロイ・ジャパン株式会社伊藤様の講義の様子。スイッチングデバイス計測のトピックス等の
講義をいただきました。
本校電気工学科石飛准教授のまとめ講義。これまでの講義の狙いや今後のパワエレの展開について講義
がありました。
第10回講義終了。半年間本当にお疲れ様でした。受講生の皆様の益々のご活躍をお祈りしております。
平成29年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコース実施の様子(第9回)
【10月8日】
第9回は、前回(第8回)着手したSEPP回路製作に引き続き取り組みました。
冒頭、服部特命助教より本日の講義メニューの説明から始まりました。
(服部特命助教による講義メニュー説明及び準備作業の様子)
その後、回路製作に必要な部品等を取りそろえ、回路製作作業の続きがスタートしました。
(各自必要な部品を取り揃える様子)
講義資料などを確認しながら適切な電子部品を選び、細かな組み立て作業に真剣に取り組みます。
(細かな作業に真剣に取り組む様子)
受講生の質問に対して、教員や補助の学生がサポートします。
(教員や補助の学生によるサポートの様子)
回路製作作業も中盤に差し掛かり、ここで石飛准教授によるソフトスイッチング等のおさらい講義が行われました。ソフトスイッチングの講義ではソフトスイッチングキャパシタの選定法を学びました。
(石飛准教授による講義の様子)
講義の後、再びSEPP製作作業の続きが始まりました。
テスターを使って回路のチェックを行うなど、製作作業も終盤に差し掛かりました。
(回路のチェックに取り組む様子)
教員や補助学生からのサポートもあり、回路製作も最終段階となりました。
これで第9回も無事に終了しました。次回はいよいよ最終回です。受講生の皆様お疲れ様でした。
平成29年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコースの実施の様子(第8回)
【10月1日】
服部特命助教の講義で第8回目の講義が始まりました。今日の講義は実験でゲート駆動回路の設計です。
回路組み立てに使用する電子部品の説明をしています。
電子バイキング。ここから任意の電子部品を選び回路を組み立てます。
補助員が受講生をサポートしています。
受講生同士で図面をチェックしながら回路を組んでいきます。
テスターを使って組み立てた回路をチェックしています。
本日の実験の続きを次回に行います。第8回目終了。受講生の皆様お疲れ様でした。
9/17(日)NEDOスイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコース(第8回目)は中止します。
受講生 各位
おはようございます。奈良高専NEDO事業担当です。
既に電子メールでもお伝えしているかと思いますが、
本日、9月17日(日)に開催を予定しておりました
スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコース(第8回目)
は台風接近により中止とし、振替日につきましては後日ご連絡させていただきます。
平成29年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコースの実施の様子(第7回)
【9月3日】
第7回講義は、前半を大講義室、後半を電気工学基礎実験室で実施しました。
①今後の流れについて確認
はじめに、石飛准教授から「この講座も本日で第7回目を迎えました。今日からの残り3回で、2人一組となって実際にIHインバータを設計・製作し、その評価を行います。最終日には、スペシャル講師をお招きして、パワーエレクトロ二クスの今後の課題と展望についてお話いただく予定です。」と告げられ、早速、座学が開始されました。
(石飛准教授による座学)
IHインバータ(Induction Heating Inverter)とは、電磁誘導による誘導電流を利⽤して加熱を行う装置で、家庭用のシステムキッチンやオール電化等をイメージしますが、業務用厨房に多く使われており、自己加熱により、安全、クリーン、そして経済的な加熱パワーで、工業加熱、産業用途など多彩な分野に活用されていることを紹介されました。
そして、「私たちは、SEPP回路を使ってIHインバータを設計・製作し、家庭用IHクッカーと同様の原理で、自動販売機の缶コーヒー加熱装置をつくります。最終日には、皆さんでホットコーヒーを飲みましょう!」と、石飛准教授から投げかけがありました。
IH装置に求められる性能と具体例について、東京海洋大学 木船准教授の公聴会資料を用いて、詳しく説明されました。これを踏まえて、設計条件/制約を示し、設計・製作の流れを伝えました。
② IH負荷の製作と測定
今回は、負荷の製作を容易にするために、リッツ線によるコイルをソレノイド型コイルとして、ペットボトルに巻いてIHコイルを製作します。
(聴講の様子)
石飛准教授から「太いペットボトルと細いペットボトルでは、どちらが加熱しやすいでしょうか?巻き数は自由ですが、たくさん巻くとインダクタンスは大きくなりますが、配線抵抗も大きく、線間で部分放電も起こります。すぐに温まると危険なので、少し時間をかけて加熱するように設定してください。」との注意事項がありました。そして、受講生は、インピーダンスアナライザとLCRメータでIHコイルのインダクタンス/抵抗を測定する為に、電気工学基礎実験室へ移動しました。
(ZGA5920 インピーダンスアナライザ)
(LCRメータ)
(電気工学基礎実験室での様子)
③ パワー回路の設計 ④ 駆動回路の設計
石飛准教授から「太いペットボトルと細いペットボトルのどちらでも、缶コーヒーが温まるように設定していますが、巻き方や設計の仕方は、自由ですので、カットアンドトライで実際に巻いて測定して、試行錯誤を繰り返して理想に近づけていただきたいと思います。」とのエールが送られました。受講生は、インバータの回路定数を設計する為には、“キャパシタの値はどうする?”“スイッチングデバイスはどれを選択する?”“ソフトスイッチングを達成するにはどんな値を選べばよい?”などデータシートを利用して検討しました。
(4つの線材の構造を説明し、線を選ぶ時のポイントを教示する様子)
(ペットボトルに線を巻き測定する様子)
そして、いきなり深く考え込まずに、SEPP回路全体の動作をPSIMでシミュレーションしてみました。“ターンオン/ターンオフともにソフトスイッチングが達成されているか?”“ブートストラップ回路は正常に動作しているか?”“Duty幅を変えても正常に動作している?”“出力電力(抵抗にかかる電力)は100W以上であるか?”をポイントに動作させ“ゲート信号”“スイッチ電流”“出力電流”“中間点電圧”のそれぞれで電流電圧のきれいな波形が確認できるようにMOSFETやキャパシタを選択しました。
(熱心に質問をする受講者の姿も見られました)
(SEPP回路全体の動作をPSIMでシミュレーションする様子)
最後に、石飛准教授から「来週は、ソフトスイッチング用ロスレススナバの設計をしていきます。本日、一つの模範解答としてパラメーターを出しましたが、皆さんがいろいろ考えて設定していただいたもので実証していただければと思います。本日は、お疲れ様でした!」と、結ばれ第7回講義も平穏無事に終了いたしました。
平成29年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコース実施の様子(第6回)
【8月20日】
第6回講義は冒頭、服部特命助教より本日の講義メニューの説明から始まりました。
(服部特命助教による「本日、主に何を取得するのか」の説明の様子)
その後、具体的な講義に移り、まずは、「半導体デバイスのスイッチング特性」についての講義が行われました。今回は受講者各自がノートPCを使いシミュレーションを行いながら半導体デバイスのスイッチング特性を学びます。
半導体デバイスの帰還容量がスイッチング遷移期間中大きく見える“ミラー効果”やスイッチングの損失が限りなくゼロになる“ソフトスイッチング”など、半導体デバイス駆動の要となる代表的な手法についてシミュレーションを交えて説明が行われました。
(PCを使ったシミュレーションに取り組む様子)
続いて服部特命助教より「半導体の駆動技術」について講義が行われました。
半導体スイッチの駆動手法に関連し、ゲート抵抗や絶縁処理、ブートストラップ回路等について学びました。
次に、服部特命助教から石飛准教授にバトンタッチし、「OAアンプとコンバータ」について講義が行われました。
OAアンプの基本回路である“反転増幅回路”“非反転増幅回路”“ボルテージ・フォロワ”“差動増幅回路”“積分・微分回路”について学びました。
(石飛准教授の講義の様子)
これで第6回も無事に終了しました。受講生の皆様お疲れ様でした。
平成29年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコースの実施の様子(第5回)
【8月6日】
第5回講義は、「はじめに実験を行いたいと思いますので、電気工学科棟3F 電気工学基礎実験室に移動いたします。」と、言う服部特命助教の一声から始まりました。
前半は、実験に先立ち、服部特命助教から“本日、主に何を取得するのか?”についての説明がありました。
(服部特命助教)
(“本日、主に何を取得するのか?”)
(回路基板を取り付けている様子)
①半導体デバイスのスイッチング特性
早速、回路基板を取り付けて、半導体スイッチの特性を測定する実験を行いました。ダブルパルス回路(実験)により、各班でターンオンとターンオフ時間が正しく測れたかの動作確認が行われました。
つぎに、“理想スイッチ”の説明をしたうえで、半導体スイッチでは色々な損出が発生することを述べ、それぞれの班でSi-MOSFETとSiC-MOSFET、Si-IGBTの3つのスイッチング損失を測定しました。そして、MATH機能の設定方法の確認を再度行い、(1)CH1とCH2の間にあるMATHボタンを押す。(2)信号源AをCH1、信号源BをCH2、操作を“*”(掛け算)に設定する。の手順で行いました。
(熱心に聴講する様子)
(“理想スイッチ”の説明)
(MATH機能の設定方法の確認)
服部特命助教は、スイッチング損失を限りなくゼロに近づける“ソフトスイッチング”手法があることを電気学会の定義から抜粋して述べました。損失面だけを考えると、電流・電圧の重なりを小さくするために、高速スイッチングにすればよいが、ノイズやサージの原因となり、また、波形遷移時に大きな振動“リンギング” が発生することを学びました。そして、本日、最後の実験として“リンギング”の確認を行いました。
後半は、服部特命助教からバトンタッチして、石飛准教授による座学が開かれ、“これまでの確認”が行われました。
②モード解析法Ⅱ(中級編)
実際の各種スイッチング回路の動作を読む「モード解析法」の意義について、“新しい回路の導入”、“アプリケーションに合わせた改良”、“リンギング抑制対策”、“故障時の診断・解析&修理”の観点から示しました。その後、モード遷移図を用いて、モードがチェンジしたきっかけや転流理由などについて丁寧に説明されました。さらに、家電製品に多く使われているLLCコンバータのリンギング動作などについて詳しく説明しました。また、フルブリッジインバータとSEPPインバータ(SEPP:シングルエンデッドプッシュプル)の2タイプのインバータについてもそれぞれの特徴を説明されました。
(石飛准教授による座学)
③電力変換のメカニズム
石飛准教授は、「これまでのモード解析法Ⅱでは中級編として、回路の動作が読めるようになることを念頭に進めてきました。中級編と上級編との違いは、上級編では電力変換の仕組みと構造を知り、さらに深い部分の設計等にまで入っていき、実際にモノをつくってみる段階に移っていくことです。」と、述べられました。その上で、電力変換のメカニズムについて、世の中にある回路には、“電圧源には、電流源的デバイス”、“電流源には電圧源的デバイス”が回路の構成要素となっていることを伝え、受講者は実際に出力電圧が確認できるのかをパソコンでシミュレーションしました。
(”パソコンでのシミュレーション”と”電力変換のメカニズムについての説明”の様子)
④高周波化による高性能化
本日の講座も最終段階に入り、石飛准教授から服部特命助教にさらなるバトンタッチが行われました。
(服部特命助教による座学)
服部特命助教は、回路の小型化について、スイッチング回路の体積を大きく占める部品である“インダクタ”、“キャパシタ”、“放熱器”を小さくすれば小型化につながることを述べ、スイッチング周波数を高くすることで、インダクタ、キャパシタが小型化される理由について説明し、高周波化により受動素子の小型化も可能であることを伝えました。また、損失を少なくすることで、放熱器が小型化される理由についても説明し、新材料デバイスの適用により冷却部の小型化も可能であることを示されました。回路の高効率・小型軽量化手法について、①低オン抵抗デバイス②高周波・高速スイッチング③ソフトスイッチング技術④多相化技術⑤磁気デバイス複合技術⑥制御技術⑦材料技術の7種類をあげ、「これらにより回路の高効率・小型軽量化が可能となる。」と、述べられました。第5回の講座もタイムリミットが近づき、ゲートブースト回路の紹介と高周波スイッチングの紹介、ソフトスイッチング技術の説明をして、滞りなく講座を終えることができました。
おわりに、服部特命助教は「お疲れ様でした!次回は、半導体デバイスの“スイッチング”のシミュレーションと“ミラー効果”について、もう少し詳しく説明して参りますので、宜しくお願いします。」と、結ばれました。
講義終了後には、真剣な眼差しで質問を行う受講者とそれに応える石飛准教授と服部特命助教の姿も見られ、この講座も半ばを迎え受講者と講師の信頼関係の深まりを感じるひと時となりました。
平成29年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコースの実施の様子(第4回)
【7月16日】
第4回講義は、服部特命助教の講義で始まりました。まずは、パワエレの要であるスイッチングデバイスの解説です。
スイッチにも様々な種類があるのですが、今回はSi系半導体スイッチについて説明を行いました。続いて、半導体スイッチの一種であるダイオードについて解説です。
ここでは、回路シミュレータPSIMにてダイオード特性を確認します。さて、実験室に移動してダイオード特性取得の実験です。
こここではブレッドボードという実験用基盤を用います。PINダイオードとツェナダイオードへの入力電圧を色々変化させて、
各V-I特性を取得しました。次に、MOS FETという半導体スイッチの講義です。服部特命助教からMOS FETの説明があった後、ここでもまず、
回路シミュレータPSIMにて、MOS FETの動作を確認します。最後にダブルパルス回路という回路を用いて、スイッチング特性の測定実験を行いました。
第4回の講義も終了。受講生の皆様は、講義終了後も引き続き実験を行ったり、質問を行ったりと熱心に取り組んで
いました。
本日もお疲れさまでした。平成29年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコースの実施の様子(第3回)
【7月2日】
第3回講義は、石飛准教授の講義で始まりました。まずは前回の復習です。
モード解析手法の再確認です。各モードでどういった現象が起こっているか説明しています。
回路シミュレータPSIMを使って回路動作の確認をしています。テブナンの定理とノートンの定理の応用です。
補助員が受講生をサポートしながら、講義を進めていきます。今回は座学中心でみっちり講義でした。第3回終了。皆様お疲れ様でした。
平成29年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコースの実施の様子(第2回)
【6月11日】
第2回講義は、石飛准教授の講義で始まりました。前講義の回路シミュレータPSIMの復習で、
フライバックコンバータの動作確認を行います。
これは教科書に載っていない奈良高専の独自手法、モード解析法についての講義です。
モード解析法を練習用紙を使って作図し、回路動作を追っていきます。
パワエレの波形取得に必須の、デジタルオシロスコープの使用方法についての講義。
今回はテレダイン・レクロイ・ジャパン株式会社様にその基礎と応用を講義いただきました。
服部特命助教の講義。機器を使用した受動素子の実験開始です。
過電流で抵抗が燃えるところです。回路設計は適切に行わなければなりませんね。
過電流で赤熱し、溶解する寸前の銅線。使用する電流に合わせた配線の長さや大きさの選択が大切です。
昨年度も行ったキャパシタの爆発実験。
ペットボトル内で乾いた音を立ててキャパシタが破裂しました。以外に大きな音がでます。
ブレッドボードに回路を組んでオシロスコープで波形計測の実験を行います。テスターを使いながら
受講生は手際よく回路を組み、波形を計測しています。
オシロスコープの波形計測実験を一通り終えた後に、デジタルオシロスコープの講義(応用)を聴き、
オシロスコープの使い方に関して理解を高めました。2回目終了。受講生の皆様お疲れ様でした。
平成29年度 スイッチング電力変換機器の開発人材育成ベーシックコースの実施の様子(第1回)
昨年に引き続き、 「パワーエレクトロニクス技術に関する人材育成事業の展開/スイッチング電力変換機器の開発」
「ベーシックコース」が平成29年5月21日(日)より始まりました。本ページで講義の様子等をご紹介いたします。
奈良高専電気工学科 服部文哉特命助教よりベーシックコースの概要説明がありました。
開講に当たって、講座長である前奈良高専校長、大阪大学大学院工学研究科 谷口 研二 特任教授より、
受講生に激励の挨拶がありました。
奈良高専電気工学科 石飛 学 准教授の挨拶、受講者の自己紹介を行いました。
大阪府大高専 総合工学システム学科 電子情報コースの川上 太知 先生です。講義に参加いただきました。
受講生の自己紹介風景。和やかな雰囲気で講義スタートです。
石飛准教授の講義風景。補助員も受講生をサポートしています。
服部特命助教の講義風景。本日の講義のためにアダプターの外装を排除したものを用意しました。
2人1組でテスターを使って、ACアダプタ内部の基板配線をチェックし、ノートにその回路図をおこしています。
受講生はお互いに協力し合いながらテキパキと進んでいきます。
実習後の石飛准教授の説明。パワーエレクトロニクスの概要について学びます。
続いて、Mywayプラス株式会社から販売されている回路シミュレータ「PSIM」を使った実習です。
まずはシミュレーションの使い方に慣れてもらいます。
第1回目終了。皆様、パワーエレクトロニクスの概要をご理解いただけましたでしょうか?
まだ、始まったばかりですが、引き続きよろしくお願いいたします。お疲れ様でした。
スイッチング電力変換機器の開発人材育成 ベーシックコースの実施の様子(その9)
【10月8日(土)】
第10回の講義が始まりました。前回に引き続き実習です。受講生はそれぞれ工夫をしながら回路製作に取り組ん
でいます。
実習風景。補助員も受講生を適宜サポートしています。受講生は回路基板のはんだ付けを見て図面どおりに
できているか確認しています。
受講生はできあがった制御回路をテスターで確認しています。
谷口特任教授、東野特任教授も受講生とコミュニケーションを取りアドバイスをしています。
服部特命助教、石飛准教授から今回実施したベーシックコースの振り返りについて説明がありました。
ベーシックコース特別企画。島根大学大学院総合理工学研究科より山本真義准教授を招へいし、「パワーエレクトロ
ニクスの現行課題と将来展望」というテーマでご講演いただきました。山本准教授は受講生に対して歯切れの良い
軽妙なテンポで熱心に語りかけておられました。
本特別企画を通して、パワーエレクトロニクスは海外との競争の鍵となる日本の根幹技術であること、また、10回に渡っ
た今回の講義が何を目指していたのかを受講生にはご理解いただけたと思います。文系出身であるHP管理者もとても
興味深くお話を伺うことができました。
講義終了後には質疑応答を実施し、山本准教授は受講生からの質問に対して、説得力のある言葉でご回答されて
いました。
講義終了後、引き続き実習を行いました。受講生は制御回路より観測される波形をオシロスコープにて測定し
ています。受講生同士協力しながら実習に取り組みました。
講座長である前奈良高専校長、大阪大学大学院工学研究科 谷口研二特任教授より受講生に対し、
閉講に当たって労いの挨拶がありました。
パワエレ事務局の大阪大学大学院工学研究科附属オープンイノベーション教育研究センター
東野秀隆特任教授より労いの挨拶及び今後について案内がありました。
講義の後、受講生の皆様、教員・スタッフ一同と記念撮影を行いました。肖像権の都合上掲載
できませんが、受講生の皆様の達成感に溢れた笑顔がとても素敵でした。
10回目終了。受講生の皆様の今後のご活躍を心よりお祈りしております。
半年間本当にお疲れ様でした。
スイッチング電力変換機器の開発人材育成 ベーシックコースの実施の様子(その8)
【9月24日(土)】
第9回の講義が始まりました。最初の講義では服部特命助教よりゲート駆動回路の抵抗値選定についての説明がありました。
石飛准教授による講義風景。まずは制御回路の基礎を理解するため、シミュレータPSIMを使って講義しました。
補助員も受講生を適宜サポートしています。
午後の実習もシミュレータPSIMを使って制御回路図を描き、動作をチェックしています。
電子バイキングです。受講生がそれぞれイメージした制御回路(シミュレータPSIMにて確認した回路)を、好きな部品を使って組み立てます。
図面とにらめっこしながら受講生は部品を選択しています。
実習風景。補助員は受講生を適宜サポートし、また受講生はお互いに話し合って課題に取り組んでいます。
実習の合間に補助員よりリアクトルの設計について説明がありました。受講生からの質問にも応えています。
多くの電子部品から自らイメージして制御回路を作ることはとても難しいことですが、受講生は粘り強く、
回路図とにらめっこしながら、回路を製作していました。
これは今まで実験実習を繰り返してきた成果だと思いますが、セミナー当初よりも受講生は手際よく作業をされていたように
見受けられます。次回も引き続き実習です。9回目終了。皆様お疲れ様でした。
スイッチング電力変換機器の開発人材育成 ベーシックコースの実施の様子(その7)
【9月10日(土)】
本日の講義は、まず服部特命助教により前回のおさらいがあり、引き続き、本日行う昇圧チョッパ回路の
試作について解説がありました。試作回路の仕様決定から動作確認までの流れを説明しています。受講生たちもPC上で仕様決定のための作業を行っています。
補助員の奈良高専学生は受講者からの質問に応えます。続いて、石飛准教授によりインダクタの設計について説明がありました。
補助員は講義のサポートもしています。説明後、インダクタを実際に作りました。
インダクタを一つ製作するのもなかなか難しく、実際の製造現場の大変さが伺えました。8回目の講義終了。本日も講義に実験と大忙しでしたが、受講生は集中して受講していました。
お疲れ様でした。スイッチング電力変換機器の開発人材育成 ベーシックコースの実施の様子(その6)
【8月20日(土)】
午前の講義の最初は前回のおさらいで、服部特命助教よりデューティサイクルDとチョッパの昇圧比に
ついて説明がありました。
その後、シミュレータPSIMを使って入出力電圧の方程式どおり動作するかを確認します。補助員が逐次、受講生のサポートをしています。
シミュレータPSIMを用いて、昇圧チョッパの各種パラメータを変動させた場合の挙動を、1つ1つ解説して
います。続いて、石飛准教授によるシミュレータPSIMを使った講義風景。
スイッチング周波数がどのような影響を回路に与えるか様々な状況下での現象を確認しています。
また、受動部品のサイズに関する講義も同時に行いました。ここではインダクタのサイズとキャパシタのサイズに関してより詳細な解説を行われています。
補助員より昇圧チョッパ制御部に使うオペアンプの動作について説明がありました。
シミュレータPSIMを使ってオペアンプを組み込んだ場合の回路図を描き説明どおり動作するか確認を
します。より詳細に理解するため、石飛准教授より補足解説がありました。
ブレッドボードにオペアンプ、抵抗等を組み込んで、実際にボルテージフォロアや電圧が増幅する様子を
計測実験します。当初、実験を進めてもテスターで狙いどおりの数値が測定できませんでしたが、受講生は試行錯誤を
繰り返し、適切な抵抗値を選択することで測定することができました。
石飛准教授が実験後に解説をしています。結果が出るまであきらめずに粘り強く取り組む受講生の姿
勢が素晴らしかったです。
7回目終了。皆様お疲れ様でした。スイッチング電力変換機器の開発人材育成 ベーシックコースの実施の様子(その5)
【8月11日(木)】
本日の講義は、まず服部特命助教により前回のおさらいがありました。
引き続き、実際のスイッチング回路の動作を読むための「モード解析法」ついて解説がありました。
受講生は実際に手を動かし何度も解析を行っていきます。補助員の奈良高専学生が解析をしている受講生からの質問に応えています。
午後の部が始まりました。石飛准教授により引き続きモード解析法について説明が行われました。
受講生も引き続き解析を行います。共振回路の説明中です。
理解を深めるために、受講生の皆様にとって馴染みのある振り子や健康器具を使用して行われました。手動で動作する降圧チョッパ回路を使って、スイッチング回路の説明をしています。
最後に、服部特命助教により、チョッパ回路とその動作解析方法などについて説明がありました。
6回目の講義終了。今回は解析などの紙上での作業をたくさん行いました。お疲れ様でした。
スイッチング電力変換機器の開発人材育成 ベーシックコースの実施の様子(その4)
【7月30日】
午前の講義の最初はブートストラップ回路のおさらいです。
服部特命助教の講義風景
講義の後、ゲート駆動回路を作成し、波形測定の実験が行われました。回路図を基に1から作成します。
服部特命助教や補助員の専攻科生が受講生の質問に応えています。
回路図と見合わせながら受講生が協力し合い、回路を組み立てていきます。
最後に組み上がった回路を測定器に接続し、波形測定を行います。
トライ&エラーを繰り返しながら、実験の難しさを体験し、受講生は様々な波形を測定していきます。
受講生は、可変抵抗やスイッチング周波数を操作して波形の挙動を確認しています。
受講生はセミナー終了後も、熱心に実験に取り組んでいます。成果を出すまでトコトン取り組み、学び続ける姿勢が
技術者にとって大切だと感じた場面でした。5回目終了。皆様お疲れ様でした。
スイッチング電力変換機器の開発人材育成 ベーシックコースの実施の様子(その3)
【7月2日】
午前の講義の最初は、シミュレータPSIMによるMOSFETとIGBTの動作確認をします。
前回の復習です。
復習を一通り終えた後、2人1組でブレッドボードを使ったスイッチングデバイスの駆動実験をします。服部特命助教だけでなく
奈良高専の補助員も一体となって受講生にスイッチングデバイスの駆動方法を教えています。
受講生は手際よく波形を測定しています。4回目の講義ということもあり、実験のやり方に慣れてきているように感じます。
ダブルパルス回路で各スイッチング特性を比較実験しました。SiとSiC、MOSFET、
IGBT、SiとSiCダイオードの波形取得にチャレンジです。
降圧チョッパ回路製作に先立ち、服部特命助教から概要説明がありました。受講生は回路図の検討をしています。
4回目の講義終了。次回に回路製作を行います。お疲れ様でした。
スイッチング電力変換機器の開発人材育成 ベーシックコースの実施の様子(その2)
「パワーエレクトロニクス技術に関する人材育成事業の展開/スイッチング電力変換機器の開発」
「ベーシックコース」
【6月18日(土)】
本日の午前の講義は、服部特命助教の半導体デバイス工学入門です。
補助員の奈良高専専攻科学生より、PSIM(パワーエレクトロニクス及びモータ制御のために開発された電気回路シミュレーション・ソフトウェア)を使って回路図を描き、スイッチングデバイスのシミュレーションを行いました。
受講生は、PC上に回路図を描き、回路図どおりの電流波形が生成できているかシミュレーションをしています。
補助員が受講生をマンツーマンでサポートしています。
受講生は熱心にシミュレーションに取り組んでいます。服部特命助教や補助員は受講生からの質問に応えています。
午前の部は終了ですが、受講生は熱心に質問をしています。
午後の部で使用する回路です。この授業のために補助員により作製されました。1つ1時間で作製したとのこと。高専出身者の技術の高さを感じます。
午後の部が始まりました。デジタルオシロスコープについて、前回のおさらいと講義です。
デジタルオシロスコープの講義の後、ダブルパルス回路(スイッチング特性を測定する回路)の波形計測に関する実験が始まります。
実験風景その1 ペアで協力しあって課題に取り組みます。
実験風景その2 課題どおりの波形を測定するため、失敗、工夫、失敗、工夫と試行錯誤を繰り返し実験を進めます。
3回目の講義終了。お疲れ様でした。
スイッチング電力変換機器の開発人材育成 ベーシックコースの実施の様子
「パワーエレクトロニクス技術に関する人材育成事業の展開/スイッチング電力変換機器の開発」
「ベーシックコース」が平成28年5月21日(土)より始まりました。
本ページで講義の様子等をご紹介いたします。
【5月21日(土)】
パワエレ事務局の大阪大学大学院工学研究科附属オープンイノベーション教育研究センター 東野 秀隆 特任教授より冒頭の挨拶がありました。
講座長である前奈良高専校長、大阪大学大学院工学研究科 谷口 研二 特任教授より受講生に対し、開講に当たって激励の挨拶がありました。
奈良高専電気工学科 服部 文哉 特命助教よりベーシックコースの概要説明を行いました。
奈良高専電気工学科 石飛 学 准教授の講義です。
パワエレ機器の概説、電力変換機器・スイッチング電源、電源を扱う上での基礎等の内容で、
シミュレーターを併用して講義を行いました。石飛准教授、服部特命助教、技術補助員等が
質問に答え双方向の授業が展開されました。10時から17時までの長時間の講義にもかかわらず
受講生の皆様は緊張感を切らさずに真剣に講義を聴き、講義終了後も石飛准教授に質問を寄せていました。
講義終了後、明日の日本社会を担うパワエレ技術者へと成長しますます活躍していただきたいと、講座長の大阪大学谷口特任教授より結びの挨拶がありました。
【6月4日(土)】
「ベーシックコース」第2回目の講義は奈良高専(大和郡山市)で実施されました。午前の部は講義、午後の部は実験です。
演習ではスタッフ一同が、緊密にサポートしています。
電気工学科棟実験室に移動し、実験開始です。技術補助員より機器取扱に関する注意事項について説明をします。
過電流により焼け焦げた抵抗。過電流により吹き飛んだ電解コンデンサ。実験を通じて安全な機器使用の方法をおさらいします。
ブレッドボードを使った回路組み立て実験。受講生の皆さんは手際よく回路を組み立てていきます。
デジタルオシロスコープの使用についての講義。先ほど作成した回路を使って波形計測の実験。